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当院の安全な治療&手術

中山獣医科病院の治療と手術

中山獣医科病院の治療と手術 CTを使用した安心の診断

近年、医療の分野で着実に普及してきたCT。
従来のレントゲンと違って、立体的に体内の状況を見る事ができるので、病気の早期発見や、的確な治療法を診断するために役だっています。

当院では、そんなCTを日本でいち早く動物医療の現場に導入
現在も、犬に多い椎間板ヘルニアの診断に使用したり、がん細胞の転移などの状況を把握する事ができ、早期治療に大いに役立っております。

飼い主様へ知って頂きたい病気・症状

椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニアとは?
椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアとは、椎間板の線維輪に亀裂が生じ、髄核が線維輪を押し上げるもしくは破って飛び出してしまう状態を言います。
膨れた(飛び出した)椎間板が、神経などを圧迫する事により、激しい麻痺などの症状を引き起こします。
椎間板ヘルニアの症状の重症度は一般的に5段階に分類されます。

一般的にグレード4までに治療を受けられれば、治癒する可能性が高いとされていますが、グレード5までいくと、治療が困難になります。
動物は症状を訴える事ができません。
愛犬の症状を見て、その様子の変化に早期に気づく事が重要です。

グレード1

軽度の脊髄圧迫のために、脊髄の機能障害がなく、神経学的な異常はないが、脊椎の痛みを生じている状態を言います。
見られる症状・・・背中を丸める姿勢・階段の昇り降りの躊躇・運動をしたがらないなど。

グレード2

不全麻痺、運動失調を認めます。
歩行は可能であるが、後肢の力が弱いため、ふらつきながら歩く姿が見られます。
見られる症状・・・足先を引きずるように歩く・爪の背面が磨り減るなど。

グレード3

強い不全麻痺が起こります。
見られる症状・・・後肢の起立はできるが歩行の際に後肢を引きずるなど。

グレード4

麻痺の状態です。
見られる症状・・・歩行・起立はできないが、足先の痛みは感じられる。

グレード5

麻痺の状態です。
見られる症状・・・歩行・起立ができず、足先の痛みも感じられない(深部痛覚が失われた状態)

深部痛覚が消失するグレード5の症状が出た犬のうち、約5~10%で脊髄軟化症に陥ると言われています。
上行性にも下行性にも進行し、酷ければ呼吸停止を起こして死に至る場合もあります。

椎間板ヘルニアの疑いがある場合、下記のような検査を行います。

一般身体検査 歩行検査 神経学的検査

触診などの身体検査や、実際に外を歩いてもらってその様子を観察するなど、歩行や神経学的な検査を行います。

一般血液検査

血液検査を行う事で、血液の成分を分析。
他に異常がないかなどの検査にもなります。

単純レントゲン検査

椎間板ヘルニアが疑われる患者すべてに実施します。
脊椎のX線検査はその他の疾患(椎間板脊椎炎、外傷や脊椎腫瘍)の区別に役立つことがあります。

全身麻酔下で脊髄造影レントゲン、CT

単純X線検査だけでは確定診断が出来ないため、治療として外科手術が考慮される場合は、脊髄造影検査、CTあるいはMRIによる画像診断を行います。
その後、明確な治療法を飼い主様と相談のうえ、治療や手術を行います。

骨折
骨折

骨折の中で多いのが、四肢の骨折です。

また骨折の場合は骨の異常だけではなく、強い外力を身体に受けることになり、脳神経、内臓、筋、血管などにも重大な異常が起こる可能性があります。

また、痛みが激しくショック状態が続くと、全身状態が悪化して死に至る場合もあるので、異変を感じたらすぐに病院に相談してください。

骨折の原因
  • 抱っこされている時に何かに驚き落下する。
  • 家の中で自由に飼われていて、外に飛び出し交通事故に遭う。
  • 高層住宅の屋内で飼われている猫が、ベランダから落下する。
など
特徴

症状・・・歩行できない、肢を引きずって歩く、痛み、患部の腫れ・熱感、内出血、肢の変形など。

また、骨折は外傷により折れた骨が皮膚から出ている「開放性骨折」という状態と、皮膚から骨が出ていない「非開放性骨折」という状態があります。
いずれの場合でも骨折部の筋肉、血管、神経などの損傷が激しくさらに内臓に障害を受けていることが多く見られます

治療

事故直後はショック状態になっていることが少なくないので、鎮痛剤、輸液、抗生剤などの投与を行い、安静、保温など全身的な看護、治療を行います。
また、関節内の骨折の可能性がある場合は、レンゲン検査あるいはCT検査によって詳しく調べて診断する必要があります。
骨折と共に脱臼が起こりやすくなるので、早めに医師にご相談ください。

事故直後のショック状態から回復したら、骨折した骨を整復します。
骨の接合・固定手術は、ピン、プレート、スクリューのサイズ・形状など最も適した材料を選びます。
ギプスなどの外固定は、有効な時もありますが、安静を保てないあるいは犬・猫自身が固定具を外してしまう可能性も高いので注意が必要です。
早くて2~3ヶ月で骨折部位は治癒します。

骨髄間質細胞を用いた再生医療
骨髄間質細胞を用いた再生医療

当院では、積極的に再生医療を行っております。
再生医療とは体内に存在する幹細胞(骨、筋肉、神経など複数の細胞に分化できる細胞)を利用して組織や臓器の機能回復をはかる技術です。

当院の再生医療では、本人の骨髄中に含まれる幹細胞を用いており、骨や軟骨、神経など様々な細胞に分化することができ、また神経の再生を促進することが報告されています。

再生医療の例
脊髄

犬の脊髄損傷は、背骨の骨折や椎間板ヘルニアなどによって発症し、感覚の麻痺を患い歩けなくなることもあります。
脊髄損傷が重度の場合は、車椅子での生活を余儀なくされる可能性も出てきます。
当院ではこれらの症例に対して、骨髄の幹細胞の投与を行っております。
現在まで実施した中で約半数の症例に何らかの改善が認められております。

※ 再生医療では、下記のような危険性や合併症が存在するのも事実です。
治療前にしっかりご説明させて頂きますが、ご理解のうえで、再生医療を選んでいただきたいと考えております。

1 細胞の採取・投与には、麻酔が必要。

麻酔の危険性を避けるために、手術の際は麻酔担当の獣医師を付けて処置にあたります。

2 細胞の採取・幹細胞の投与時に細菌感染の可能性あり。

細菌感染の症状が見られた時は、速やかに抗生物質による処置を行いますのでご安心ください。

3 投与した幹細胞が目的とする組織以外の細胞に分化、または腫瘍化する可能性あり。

現在までそのような症例は存在せず、可能性は極めて低いと考えられています。
もし移植した幹細胞が病的な変化を示した場合には、考えうる最善の治療法にて対応いたします。

詳細については、担当医とご相談ください。

犬の骨折は、ほとんどの症例は手術によって治りますが、中には骨が元通りにくっつかないこともあります
当院ではこれらの症例に対して、骨髄間質細胞の投与を行っております。
現在までに実施した例では、良好な経過を得ています。

膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)
膝蓋骨脱臼

後ろ足の膝(ひざ)にある膝蓋骨(おさら)がはずれる状態を膝蓋骨脱臼と言います。
原因は、先天性による場合と事故などの後天性の場合があります。

見られる症状・・・歩き方がおかしい、足を上げたままにする、足を痛がるなど。

膝蓋骨脱臼のグレード別症状
グレード1

飼い主でも異常が気付きにくい軽い状態

グレード2

走っていて急に後ろ足を上げたり、後ろ足の足先が内側や外側に向く

グレード3以上

明らかにいつも跛行(ビッコ)を引いている。

獣医師の触診の後、異常があればレントゲン検査やCT検査などを行い骨の変形や関節の病気の程度を調べて診断します。

膝蓋骨脱臼の治療

犬の種類、体格、活動性、グレード分類などにより様々ですが、一般に小型の犬の成犬では、症状が軽く傷みや関節炎がなければ内科療法で経過を観察します
トイプードルなどに多い先天性膝蓋骨脱臼では、生後1~2ヶ月くらいで重度の跛行になる可能性があるので、早期に手術が必要です。
もし、骨の成長が止まるまで治療をしないでおくと、手術による機能回復は出来なくなってしまいます。
また、大型犬も急速に骨が成長するため早期に手術が必要です。

救急医療
消化器疾患
胃拡張・胃捻転症候群

胃がねじれてしまう病気で、大型犬に多く、食後の運動をきっかけに起こりやすい病気です。
吐こうとしても吐けずに苦しがり、左わき腹が膨れてくることが多く、死亡率が高く緊急手術が必要です。

腸閉塞

腸に食べ物以外の異物が詰まってしまい嘔吐が起こります。
小型犬では頻繁に吐くことが多いですが、大型犬は症状がわかりにくいこともあるので注意が必要です。
異物がレントゲンに写るものであれば診断は早くできますが、写らないものであった場合、バリウム検査や試験的な開腹が必要なこともあります。

泌尿生殖器疾患
子宮蓄膿症

子宮に膿がたまる病気です。
正常発情が終わって1~2ヶ月の間にまた出血したり、おりものが多く見られたりします。
治療が遅れると死亡率が高くなるので注意が必要です。
水をたくさん飲み、おしっこの量が増加したら注意しましょう。
若いうちに避妊手術をしておくとこの病気を防ぐことができます。

尿道閉塞

尿道の細いオスの猫に多い病気です。
尿結石と分泌物が尿道に詰まってしまい、何度もトイレに行ったり、おしっこをしたがっているのに出ないといった症状が出たら危険のサインです。
丸一日おしっこが出ないと命にかかわることもあるので緊急処置が必要です。

その他
熱中症

犬や猫は汗をかけないので、人よりずっと暑さに弱い生き物です。
また地面に近い位置に体があるため、直射日光に加え照り返しによる熱にさらされます。
まだそれほど暑くないと油断しがちですが、5月ごろから発生するので注意しましょう。
炎天下の散歩はもちろん、日の暮れかかりでもアスファルトが熱い間は散歩を控えてください。

また、最近では外出の多い家で、真夏にエアコンを付けたまま外出するご家庭も増えているようですが、犬や猫にとって熱中症対策としては効果的です。
ぜーぜーと荒い呼吸で苦しそうにしていたら、まずは涼しいところで休ませて水を飲ませてあげましょう。
そして、全身に水をかけて冷やし、すぐに病院にお越しください。
犬の場合は、発症すると非常に死亡率が高いので要注意です。

喉頭浮腫(こうとうふしゅ)

この病気も熱中症と同様に暑さに関連して発症する病気です。
もともと呼吸音が大きい犬は特に注意が必要で、犬は体の熱を呼吸で下げますが、このときにのどにかかる負担により軟口蓋が腫れて窒息します。
症状としては、詰まったような呼吸音、舌の色が青くなっているなど。
全身、特にのどを冷やしながら、すぐ病院にお越しください。

他にも、様々な病気や症例がございます。
異変を感じたら、すぐに病院にお越しいただき、ご相談ください。